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1stアルバム「たのしいことばかりありますように」発売

SR3_HonPoster_026.jpg 映画『SRサイタマノラッパー』シリーズでラップ監修を担当した双子のラッパー上鈴木兄弟のP.O.P(ピーオーピー)の1stアルバム遂にリリース!

僕ら双子はラップしかできない

本当は色々歌いたい。いろんな音楽をやってみたい。でも、僕らができるのはラップだけだった。だから好きなミュージックの全部を、ラップの方に引き寄せてみました。ヒップ・ホップ未満でもいい、楽しいラップを届けたい。そんな僕らのバンドが「P.O.P(ピーオーピー)」。「ポップ」じゃなくて「ピーオーピー」。1stアルバム「たのしいことばかりありますように」を是非お聞きください。中塚武、BIKKE、Small Circle of Friends、DARTHREIDERなど多様なゲスト達にもワガママいって参加してもらいました。

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映画「SR サイタマノラッパー」シリーズDVD/サントラ

RHYMESTER宇多丸氏が映画秘宝紙面にて選ぶ「映画サントラBEST3」に!など、多方面から大絶賛の嵐!あるようでなかった珠玉の青春HIPHOP映画「SRサイタマノラッパー」シリーズ。P.O.P ORCHeSTRAが音楽/サントラプロデュースしました。よ!

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日々ロック


久しぶりにブログ更新します。
ラッパーの上鈴木伯周です。

入江悠監督のメジャー・デビュー作『日々ロック』を応援する意味と、メジャーにイケてない自分自身への戒めを込めて。

現在僕は入江悠監督&仲間たちと「僕らのモテるための映画聖典」という映画メルマガを執筆しています。過去には『SR サイタマノラッパー』にも協力していますし、入江監督には僕らP.O.Pの曲「Watch me」のMVも撮ってもらっていますし、いわゆる「身内」という感じではあります。が、メルマガの原稿から抜粋した下記の文章は、「身内だからといって意地でも贔屓はすまい!」と思いながら至ったものです。まぁ結局は褒めてるんですが、名作『サニー 永遠の仲間たち』以来の映画館での泣き&笑いをしてしまった、というフィジカルな反応を信じ、僕は『日々ロック』を傑作だと思っております。音楽的に物足りないシーンがいくつかあったのは残念ですが、補って余りある青春映画になっていると思います。

というわけで、公開から2週間が経ってますが、まだ映画館で見れますよ皆さん!


※以下「僕らのモテるための映画聖典」から抜粋
日々ロック

 ┌─────┬───────────────────────────┐
 【Vol.46】  『日々ロック
└─────┴───────────────────────────┘

 どうもこんにちわ。ラッパー・上鈴木伯周、35歳です。

 大学の同級生であり、
 『SR サイタマノラッパー』の監督であり、
 「僕らのモテるための映画聖典」の主催者であり、
 P.O.Pの「Watch me」のミュージック・ビデオを監督してくれた、
 入江悠の最新作品『日々ロック』が公開されました。

 もちろん初日に観てきました。
 そりゃもー熱く深く語らずにはいられません。
 今週は読みにくいですよ、多分。でそして長いです。すみません。

 まずはどんな映画なのか、
 あらすじをラップで説明しましょう。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

元いじめられっこ 日々沼は愛すロックンロール
上京してもうだつは上がらず 毎日もう苦労する
そこに現れる ロック好きの トップ・アイドル
不思議な運命が転がる ロックが二人を繋いどる

変えるのは世界でなく 君と僕の小さいワールド
そこだけでいい だから僕は今日もここで歌うぞ

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

 はい、勘の良い方なら既にお分かりかと思いますが、
 『日々ロック』を
 ヒップ・ホップ的に言うならばこの曲…!

 スチャダラパー 「今夜はブギー・バック」
 http://youtu.be/c3hvgBX07Vw

 ということになりますね!大ネタきましたね。
 (ぜひ、この曲を聴きながらこのあとを読んで下さい)

 どいうことか、説明しましょう。

===== (中略) =====


 ■入江悠の遊び心 バランス感覚
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 『日々ロック』のストーリーはとてもシンプルです。
 乱暴に言えば、よくある話、とも思えます。

 さえない貧乏ミュージシャンが上京し、
 とあるきっかけで熱い思いと使命を手に入れ、
 仲間の協力を得て、それらを吐き出し、ヒロインに届く。

 シナリオの段階で一定の「ベタな青春物語」が保証されてるので、
 それぞれのシークエンスを、それっぽく撮影すれば、
 それなりのオチがついて、たぶん、
 そこそこの客を涙させることができるでしょう。

 例えば、宇田川咲のライブシーンがテレビ局のスタジオ収録だって、
 クライマックスがライブハウスで、咲が点滴を持ってフラフラと現れても、
 主人公があんなにどもらず、もう少しかっこいいままの野村周平でも、
 「青春音楽映画」としては、普通に成立すると思います。

 ただ、本作はそうはなっていなかった。
 それは冒頭の大量の血とゲロによって早々に表明されていました。
 「入江、チャレンジします!遊びます!」と。

 その後も、遊び心がある演出や小ネタが随所に散りばめられますが、
 特に主人公・日々沼演じる野村周平のキャラクターは、
 本当にチャレンジングだと思います。イケメン俳優に、
 ここまでの演技とキャラクターを過剰に付けることが、
 最近の邦画であったでしょうか。作品全体を壊すかもしれないのに。

 作品が壊れるほど大暴れする一方通行の革命は、意外と簡単。
 壊れない程度に暴れて、遊んで、ギリギリのラインで人に迷惑をかけない。
 これこそ「メジャー」で革命を起こす、ということです。多分。
 このバランス感覚が、スチャダラパーとも通じる上手さだな、と感じました。

 そして、その「上手さ」を裏付けるのは、
 センスでもなんでもなくて、教養と強い意志、なんだと思います。

 ■入江悠の教養と強い意志
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 えーいきなりですが、僕はファンキーモンキーベイビーズを筆頭に、
 現在のJ-POPに溢れる「感謝(両親)」「応援(友達)」「思い出(卒業)」
 というキーワードばかりの、「安易な青春のポエム化」が大嫌いです。
 容易に想像できるハッピーエンドやハッピーストーリーは、
 「そうだったらいいな〜」って話であって、現実ではほぼありえないはず。
 憧れてもいいですし、想像してもいいでしょう。
 ただ、努力も活動もなく「あたり前にある」と思ってしまう事が怖い。

 クリスマスの日は頑張って早く帰る父さんも、
 平日は酒を飲んで愚痴をはき、家族が面倒になる週末だってあるでしょう。
 子供と夫を愛するお母さんも、昼ドラの浮気話にドキドキしたりするでしょう。
 お金持ちのクラスメイトに憧れ、自分の家庭を恨む子供もいるでしょう。

 いつしか、映画や音楽からこういったノイズ、
 というか「遊び」の部分がなくなっていった気がします。
 そして、こういう「遊び」をメジャー作品に入れ込める余裕が、
 業界全体から減っているような気がします。

 それは、ネット・SNSなどでユーザー側の発言が世間に届くようになったから?
 もしくは、制作会社とか広告主からの発言が強くなったから?
 そういう状況で、プロデューサーからのNGが増えたから?

 原因は分かりませんが、最近は遊びのない、
 分かりやすい優等生な作品が多く、当たり前の様に売れているようです。
 作る方も、愛だ恋だ感謝だ歌った方が(作詞的には)すごく楽ですし、
 「売れる」ことは、エンタメ業界では大正義ですから(ビジネスですから)、
 メジャー作品はどんどんそっちに偏っていってる気がします。

 じゃー、
 そんなメジャー業界の中で「遊び」を入れたい場合どうするのか。
 多分、広告主やプロデューサーに怒られないように、
 もしくはバレないように入れ込む、のではないでしょうか。

 ただし、何十日も撮影し、何百人ものスタッフが関わる
 映画レベルの創作物の中で、作品の世界を壊さず、
 さらには「メジャー」の要求にも応えつつ「遊び」を入れ込むためには、
 どれほどの映画的教養と、強い意志が必要なのか、想像できません。

 あの大量の血液とゲロ。
 主演・日々沼の過剰なキャラクター性。
 長回しの後ろで延々と続くピロートーク。
 嵐の中のライブで空中に浮き上がるブッチ。

 これらの「遊び」の裏側にある、
 入江組の労力って、うーん、馬鹿げてるけど、カッコイイ。
 そして馬鹿でカッコイイもの対し、
 僕らは「好き」を超えた「愛おしさ」を感じるのであります。

 ■ダメ出し
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 二階堂ふみが歌う「雨上がりの夜空へ」シーンへのダメ出しがありますが、
 それはメルマガ読者限定の「ガチ話し」Podcastで語っているのでそちらをお聴き下さい。
 この点は、音楽映画としてもったいない!

 ■まとめ
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 長々とすみません。

 最近の社会では、あらゆる活動と結果が数値化されます。
 だから、エンタメやアートの世界にビジネスのノウハウが持ち込まれ、
 全てが効率化に向かっていく結果、小さくまとまった作品が増えているのでは、
 と感じます。

 2週前にPodcastの企画で「中島貞夫映画祭」に行きましたが、
 数値化や効率化されていない当時の映画と映画館には、
 大博打の中からとんでもない物が生まれる「ワクワク感」があって、
 でも同時に「なんじゃこりゃ!」っていう「大ハズレ感」もあって、
 その両方を楽しめる空気があったんじゃないか、と羨ましく思います。
 「遊び」がたくさん認められていた、映画業界。

 入江悠が過去の日本映画を愛する所以は、
 この「遊び」の部分なのではないでしょうか。

 スチャダラパーが「今夜はブギー・バック」に、
 「シェイク・イット・アップ」や「ミルク&ハニー」など、
 70年代ディスコ・ヒット・タイトルを歌に入れ込んだ様に、
 『日々ロック』の中にも、
 古き良き日本映画からの引用が見られます。

 日本映画の「遊び」の精神を、現代において、
 メジャーという環境の中で継承する入江悠監督、身内ながら、凄いよ!
 そして、映画館でこんなにも泣きながら笑い、笑いながら泣いたのは、
 あの傑作『サニー 永遠の仲間たち』以来です!
 というわけで、『日々ロック』は☆☆☆。

 ■余談
 最後にスチャダラパー「ゲームボーイズ」からこのリリックも。
 「ゲーム」と「映画」の違いはあれど、この精神を『日々ロック』からも感じます。

 ”ゲームボーイズからひと言 ゲーム業界についてちょっと
 昔はよかったじゃないけども 売れたら アータ それでいいの?”

=====================================

以上。
ほとんど全て引用してしまいました。

我らP.O.Pがメジャーに行く時って、どうなるのでしょうか。頑張ります。

あ、あと。
2014/12/3(水)にP.O.Pの新作が出ます。
中塚武岩崎太整YMCKなど、多彩なゲストを迎えて「歌声とラップ」の気持ちよさを表現してみました。

winter2014

”冬空と歌声はきれいなほうがいい”

01. エンドレス・クリスマス feat. 岩崎太整
02. 初まりの日 feat. 中塚武
03. 路地のピアノ feat. さいとうりょうじ
04. The Last Train feat. 馬場智也
05. Watch me (YMCK 8bit REMIX)


[iTunes] [SoundCloudで試聴]




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